2025年1月19日「愛と赦し、ヨセフの人生」今村まさゑ協力牧師

今朝は、創世記37章~50章にわたるヨセフ物語を通して、思いがけない状況に直面しても、愛と赦しに生きたヨセフに学びたいと願っています。

ヨセフの父ヤコブは、兄エサウの長子の権利を奪い取り、20年間も兄から逃れて生活をするなか、2人の姉妹(レアとラケル)二人の女奴隷の4人の妻を得、12人の息子が与えられました。その12人がイスラエルの12部族となり、ヨセフは11番目、弟ベニヤミンを出産後、母は死亡。この年寄り子こそが一番愛した妻の子たちであり、ヤコブは二人を寵愛し、又、「夢で兄たちが自分を拝んだ」と語った為、異母兄弟から憎まれ、遂には奴隷としてエジプトに売り飛ばされたのでした。

しかし、ファラオの侍従長に買われたヨセフは、主が共におられたので全てがうまく運び、家の管理から全ての財産の管理を任せられるのでした。しかし、侍従長の妻の誘惑に遭い、無実ながら牢獄に入れられましたが、数年後、王の夢解きのため釈放されました。

王の夢は、7頭の肥えた牛を、やせ細った7頭の雌牛が食い尽くす、不気味なものでした。ヨセフは王に答えました。「7頭のよく肥えた牛は、7年の豊作を意味し、7頭のやせ細った雌牛は、7年の飢饉を現わし、7年の豊作が過ぎると7年の凶作となります。7年の豊作の間に、エジプトの産物の五分の一を徴収し7年の飢饉に対する備蓄をしなければなりません。」 王は、ヨセフの受け答えに満足し「お前をわが宮廷の責任者とする。わが国民は皆、お前の命に従うであろう。」と全権を委ねました。ヨセフ30歳でした。

7年の豊作が過ぎ、凶作の2年目になると、何の備えもしなかった近隣諸国からエジプトには食料があると買い出しにやって来ました。兄たち10人もカナンから食料を求めてやって来ました。兄たちは、まさか奴隷に売り飛ばした弟が、王の次の位になっているとは夢にも思わず、最敬礼をして食料を求めました。

幾つかのテストの後、嫉妬深い非情な兄たちが父や弟を思いやる人に変わっていることを知ったヨセフは、遂に身を明かし、父上も親族一同もエジプトに移住することを奨めるのです。

「恐れることはありません。わたしを遣わしたのはあなたたちではなく神です。あなたがたはわたしに悪を企みましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。」と。

ヨセフは百十歳で先祖の列に加えられました。わたしたち一人一人にも物語があり、主が共に居まし、導いておられます。新しい年を、神のご計画の一部として自分の役割を受けとめ、御言葉と御愛を祈り励みながら、主を讃えてまいりましょう。