主の天使が夢に現れて言った。「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである。」このすべてのことが起こったのは、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」 この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。ヨセフは眠りから覚めると、主の天使が命じたとおり、妻を迎え入れ、男の子が生まれるまでマリアと関係することはなかった。そして、その子をイエスと名付けた。(マタイによる福音書1章20節~25節)
“インマヌエル”はキリストの別名です。ヘブライ語で「神は我々と共におられる」という意味です。もしくは「我々と共におられる神」と訳すこともできるそうです。
神の御子が人となってこの地上に生まれたことは人類史上最も大きな歴史的事件です。受肉という出来事は“神は人間を気にかけておられる”ということ、また“神は人類と共に生きることをあきらめてはおられない”という事実を示しています。
エデンの園においては神と人とが共に生きていたと創世記は伝えています。しかしこの世界に罪が入った時に人間は楽園を失い、神との交わりを失いました。罪という大きな壁によって神と人との間は遠く離されてしまったのです。
しかしクリスマスの日に、この隔ての壁を超えて、神さまのほうから私たち人間に届いてくださったのです。「神さまは私たちと共におられる。」 これがクリスマスのメッセージです。神さまは人を愛し、人と共に生きたいと願ってくださっているのです。
ヨセフはあらゆる困難の中で、このメッセージを受け取り、従順に従っていきました。ヨセフにとってマリアを迎え入れることは主を迎え入れることと同義でした。私たち一人一人も共におられる神を心に迎え入れ、クリスマスに備えましょう。