2023年9月24日「発展途上の信仰告白」加山献牧師

 イエスは、フィリポ・カイサリア地方に行ったとき、弟子たちに、「人々は、人の子のことを何者だと言っているか」とお尋ねになった。 弟子たちは言った。「『洗礼者ヨハネだ』と言う人も、『エリヤだ』と言う人もいます。ほかに、『エレミヤだ』とか、『預言者の一人だ』と言う人もいます。」イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」 シモン・ペトロが、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。(マタイによる福音書16章13節~16節)

 

新約聖書の時代の人々は主イエスを偉大な人物の再来だと感じ、主イエスに期待のまなざしを向けていました。その影響力は主の時代だけに留まりませんでした。キリストの存在は歴史を通じて多くの人々に影響を与え続けてきたのです。

イエス・キリストは絵画や彫刻、音楽、文学などを作りだす芸術家や文豪たちに大きなインスピレーションを与えました。他にも福祉、医療、教育、慈善事業の分野でも主の教えとその影響力は留まるところを知りませんでした。

一般的に、主イエスの地上での生涯は33年程、その中で公生涯は3年半くらいであったいわれていますが、そのようにわずかな期間の宣教活動であったにも関わらず、主イエスの存在は今もなお、世界中の人々の人生に大きなインパクトを与え続けているといえるでしょう。

しかし、主は次のように弟子たちに問われました。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか?」(15節)

その意味は、「他の人々が私のことを偉大な人物だと認め、称賛するのはわかった。それでは、あなたにとっては、このわたしはどのような存在なのか?」という問いかけです。実は、主イエスはすべての時代の、すべての人に同じように問いかけられるのです。今日、皆さんお一人お一人にとって、主イエス・キリストはどのような存在でしょうか?