2023年8月27日「私の救いの原点」今村まさゑ協力牧師

終戦の1か月前、生まれ育った福井も大空襲に遭い、6歳の幼な心にも深い悲しみを経験しました。大阪の叔父が従兄姉たちを疎開させるために立寄り、私たちにも疎開を奨めながら、焼夷弾が落とされると大雨が降ってきたような音がするから、いち早く逃げないといけないよとアドバイスを受けた深夜、「警戒警報!」「敵機来襲!」と班長さんの知らせ共に、大雨が降ってきた音がしたので、母は即座に私たち兄妹の手を引き逃げ出すことができました。

福井駅は真っ赤に燃えあがっていました。悲しくもその空襲で隣の民ちゃんとおじさん、お迎えの病弱のお兄ちゃんが焼け死んでしまいました。

3年後、不幸は続き福井大地震が復興しかけた福井の全域を襲い、多くの被害が追い打ちをかけました。我が家は全員無事でしたが、母と幼児の妹は大怪我をし何年も苦しみました。私にとってクラスメートの7人が亡くなったことは大ショックでした。幼い時の死別は、「あの子たちは何処へ行ったのかなー。死ぬってどういうことなのかなー」と大きな問いとなりました。

20歳の時、はじめてキリスト教に出会いました。仏教徒の両親から注意もあって、誘われた集会に一度だけのつもりでの参加でしたが、恵みの出発点となったのです。遅れての参加でしたが、大勢の人々が聞き入っていました。

「皆さん!みなさんは何を求めて生きておられますか。真理ではありませんか。真理と言うのは、時間と空間を超越します。時間を超越すると言うのは、例え500年、1000年、2000年・・と、どんなに時間が経過しようとも、決して変わることのない価値のあるただ一つのまことなるものそれを真理と言います。また、空間を超越するとは、日本には決して変わることのない価値のある只一つのまことなるものであっても、アメリカやヨーロッパやアフリカなどに、もう一つある…というものは真理とは言いません。どれ程、世界的に場所が変わろうとも絶対に価値のある、たった一つの真なるものそれを真理と言います。」「そして、皆さん‼ この聖書こそが、どれほど時間を経ようが、世界中何処まで行っても変わることのない神の言葉、真理なのです。そして、この聖書に書かれているイエス・キリストこそが真理なるお方なのです。」

私はこの奨励よって聖書を読み始め、キリストに出会うことができました。

「全てのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっているのです。」(ロマ11:36)

「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」(ルカ23:34)