2025年8月10日「ただ愛のゆえに」加山献牧師

「あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。あなたの神、主は地の面にいるすべての民の中からあなたを選び、御自分の宝の民とされた。」 (申命記7:6)

皆さんの人生の宝ものとは何でしょうか?友達、家族、仕事、あるいは人生そのものが大切な宝のように感じられる、という人もいるでしょう。申命記の7章に記されている印象的なメッセージは、神さまはご自分の民を選び、ご自分の宝としてくださった、ということです。

聖書の最初の五つの書簡はモーセ五書と呼ばれます。伝統的にモーセが書いたとされ、今日の箇所もモーセが民に対して語ったメッセージがそのまま記録されています。しかし現在のように、私たちが手に持つことできるような形に(創世記、出エジプト、レビ、民数記、申命記というふうに)編纂されたのは、バビロン捕囚の前後の時期だったと言われています。

それはイスラエルの歴史の中で最も辛い時、最も惨めな時期でした。その時代に人々は神さまの「あなたはわたしの大切な宝ものだよ」というメッセージを聴き直したのです。バビロンやエジプトのように強くはない。最も貧弱な国あり、戦争に敗北した国の民として、故郷から遠く離れたところで生活することを強いられた人々に対して、「それでもあなたは神さまの大切な宝ものだよ」というメッセージがもう一度語られたのです。

わたしたちの人生の最も辛い時、最も苦しい時に必要なメッセージがここにあります。旧約の時代には、神さまはイスラエルをご自分の民としてお選びになりました。しかし新約の時代以降、イエス・キリストを救い主と信じるすべての人も神の子とされる恵みを得ました。いついかなる時も、私たちを宝としてみてくださる神さまがおられることを感謝します。