2020年5月24日「悪より救い出したまえ」加山献牧師

「悪より救い出したまえ」加山献牧師

マタイによる福音書6章13節

「わたしたちを誘惑に遭わせず、悪い者から救ってください。」(新共同訳)

この祈りは、主イエスが弟子たちに教えてくださった祈りの、6番目の祈願として知られています。今、世界には様々な問題が山積みになっていますが、私たち個人の人生の中においても、次から次へと新しい試みがやってきます。私たちが人間として生きていく以上、様々な試練と誘惑に直面せざるを得ないのです。困難の只中に陥る時、誘惑に悩まされる時、神の助けと救いを求めて祈るようにと、主イエスは私たちにこの祈りを教えてくださいました。

主の祈りの中で語られている、この「試み」は、根本的には、「悪い者」つまり悪魔から出てくる誘いのことを指しています。

聖書は創世記から黙示録に至るまで、神と人間と悪魔との三つ巴の関係を語っています。歴史の中で、悪魔は絶えず人を神様から離そうとし、人を絶望の中に閉じ込めようとしている存在なのです。

創世記3章では、蛇の姿をとった悪魔が、エバに向かって「園のどの木からも食べてはいけない、などと神は言われたのか」と問いかけました。それはつまり「本当に神はそうおっしゃったのか?」という不信仰を呼び起こす問いかけでした。“神の言葉に対する疑いを起こさせること”それは今に至るまでずっと変わらない悪魔の手法です。

およそ人間の人生の中で起こり得る最悪の出来事は、聖書に語られている優しく、暖かい神の約束を信じず、この悪魔のささやきを信じてしまう、ということです。

この歪んだ社会の中で、自分の命に価値を見出せず、自分の人生に「終止符」を打ちたいとすら願う人がいます。しかし、人の命は神が造られたかけがえのない命であり、神はすべての人を愛しておられるのです。これこそが真実です。

悪い者の誘惑に耳を傾けないでください。決してその嘘を信じないでください。すべての人に愛される資格があり、たとえどんな状況にあったとしても、私たちの存在には尊い価値があるのです。私たちが救いを求めて祈るなら、必ず救い出してくださる、救い主がおられるのです。どうか、この救い主と出会い、この救い主と共に生きる希望の人生をあなたのものとしてください。キリストが十字架で死なれたのは、「わたしはあなたを愛している」という優しい神さまの愛の成就なのです。私たちを包んでいる神の愛に、今日も身をゆだねましょう。

 

 

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